ロシアが映画「007 トゥモロー・ネバー・ダイ」に登場するような、レーダー探知を回避できる「見えない」艦隊を計画中だという。英国「デイリー・テレグラフ」が17日に伝えた。
計画によると、ロシアの技術者は今後20年以内にステルス性を備えた「見えない駆逐艦」16隻を開発し、巡航ミサイルや防空ミサイル、対艦ミサイル、魚雷といった最新鋭の武器を装備する。こうした適応性の極めて高い艦艇は現在一般的な艦艇3種類を代替可能だという。
ロシア国防省は「最先端のハードウエアの条件を拠り所に、大型の対潜水艦艦艇を大きく引き離し、攻撃力や防御力の面でも現在の駆逐艦を上回るものとする」と語る。ロシアメディアは、同艦隊は今後のロシア海軍の支柱になるとしている。
ロシアは今年8月の2011年モスクワ航空ショーで同国初の超音速ステレス戦闘機T-50を発表した。インドが同機の開発に参加したと言われている。ロシアの第5世代の攻撃機となる同機は操作性で大きく向上し、米国のF-22など最新鋭の第4世代戦闘機と拮抗するという。
重さ9千トンに達する駆逐艦が「見えなくなる」ほどのステルス性を実現できるのか、疑問の声をあげる専門家もいる。米国海軍兵学校の教授は「現在、大部分の戦艦はある程度以上ステルス性の特徴を備えている。研究者は改善を続けており、我々は可能な限り以前よりもさらに『見えなく』するようにできるだけだ」と語る。
米国もステルス兵器の分野に力を入れているが、1億1千万ポンドを投入したステルス船は現在もまだ大規模に生産されていない。現在はカリフォルニア州のある埠頭の倉庫に保管され、海軍博物館も興味をしめさない状態だという。
「人民網日本語版」2011年10月20日