第2に、「チベット問題」が国際社会で脇に追いやられないようにすること。近年、世界各国は中国との関係発展を重視し、「チベット独立」の話題は誰も取り合わなくなってきている。ダライ一味にとって焼身自殺事件は「国際ニュースのトップ」に返り咲き、外国勢力の支持を勝ち取る重要な手段となっているのだ。
第3に、これによって中央政府に交渉圧力をかけようとの愚かな企みだ。焼身自殺事件の発生後、ダライ一味は「中国政府はチベット人の行政中央またはダライの私的代表と早急に交渉し、悲劇の再発を防ぐべきだ」「対話こそ問題解決の唯一の道だ」としきりに提案している。焼身自殺事件を利用して中央政府に自らの分離主義への譲歩を迫り、「大チベット区」や「高度の自治」といった、今なお望みを抱く見せかけの実現を愚かにも企んでいるのだ。
ダライ一味による焼身自殺煽動、誇大宣伝事件が物語るものは、その活動能力や影響力などではなく、その弱体ぶりと、いかんともしがたい政治的行き詰まりに他ならない。これははっきりと言えるが、時代の潮流に逆行するダライ一味の行為に中国政府が譲歩する事は断じてなく、チベット仏教の無数の信徒がこれを認めることも断じてない。他人の命を奪い、暴力を煽動する道を歩み続けるのなら、ダライ一味の完全な崩壊も遠くはないだろう。
「人民網日本語版」2011年11月7日