羅照輝・外交部アジア司長は5日、人民網の掲示板「強国論壇」上で、南中国海紛争や日本右翼の釣魚島上陸などの問題について、ネットユーザーの質問に答えた。北京の日刊紙「京華時報」が伝えた。
■釣魚島事件:もめ事を引き起こさないよう日本側に要求
----新年早々、日本の議員4人が釣魚島に勝手に上陸した。これは好転し始めた中日関係にどのような影響を与えるか?
こうした行動は不法かつ無効であり、釣魚島が中国領であるという客観的事実をいささかも変えることはできない。釣魚島の主権を守るとの中国政府の決意は確固不動たるものだ。事件発生後、私は指示を受けて直ちに日本側に厳正な申し入れをし、釣魚島は中国固有の領土であり、日本側のいかなる者の上陸にも断固反対すると強調した。係争が解決するまで、もめ事を引き起こさず、いかなる一方的行動も取らないよう日本側に要求する。領土係争が解決の条件を備えていない場合、「主権はわれわれに属す」ことを前提条件に係争を棚上げにし、個別の問題が両国関係の包括的発展に影響を与えないようにすべきだ。将来の世代には解決策を見出す知恵がもっとあるだろう。
■南中国海問題:利益の譲れぬ一線について心づもりがある
----昨年は南中国海をめぐる紛争が比較的目立った。「南中国海における各国の行動宣言」の実行において、中国とASEANはどのような進展を得たか?
領有権と海洋権益の維持は中国外交にとって根本的目標であり、この点が揺らぐことはない。南中国海の平和と安定を守り、摩擦や溝を解消し、各国の相互信頼を強化する最も現実的かつ効果的な道は実務協力だ。係争が解決されるまで、われわれは経済面では「係争棚上げ、共同開発」を、政治面では信頼を強化し、疑念を解消し、危機をうまくコントロールして、緊張激化を回避することを主張している。中国は面倒を引き起こさないが、事を起こすことも恐れない。自国の利益の譲れぬ一線がどこにあるのか、われわれには心づもりがある。
「人民網日本語版」2012年1月6日