温家宝総理はカタールの首都ドーハに現地時間18日昼に特別機で到着し、同国への公式訪問を開始した。
温総理は同日、ハマド首相兼外相と会談。「カタールはペルシャ湾岸地域の重要国で、近年経済力と影響力を高めている。中国とカタールの関係は日増しに緊密化し、政治、経済、人、文化など各分野で成果に富む交流や協力を繰り広げている。カタールと共に努力し、戦略的・長期的観点から、両国関係をさらに高い水準へ押し上げていきたい」と述べた。
また「両国はエネルギー分野で市場と資源の各々の優位性を結びつけ、石油・天然ガス製品の貿易や川下協力を拡大すべきだ。投資協力委員会を十分に活用し、重点・優勢分野で相互投資を促すべきだ。インフラ、金融、医療、航空、観光など各分野でカタール側と協力の拡大を積極的に検討し、経済・貿易関係の多元化を実現させたい」と表明した。
イラン問題については「地域情勢の複雑な動揺の中、早急に緊張を緩和することが各国共通の利益となる。中国は核不拡散体制の維持を主張し、イランの核兵器開発・保有に反対し、中東非核地帯の設置を支持する。イラン問題の政治的手段による平和的解決を希望する。関係各国と共に6カ国とイランの対話のできるだけ早い再開を促したい。国際社会は建設的役割を発揮すべきだ」と表明した。
シリア問題については「シリア各方面に暴力の即時停止と、対話や協議による問題の解決を呼びかける。アラブ連盟の調停努力が実を結ぶことを希望する。アラブ連盟監視団が引き続き客観的で公正な調査を行うことを歓迎する。国際社会はシリア問題において積極的、建設的役割を発揮すべきだ」と述べた。
ハマド首相は「カタールにとって中国は重要な協力パートナーだ。両国関係は長期的・戦略的で、双方の協力には大きな将来性がある。カタールは中国との各協力合意をしっかりと守り、二国間・多国間の枠組みで協力拡大に尽力する」と表明。地域情勢への見解を示したうえで「中国は国連安保理常任理事国で、世界や地域の問題に重要な影響力を持つ。中国との意思疎通や協調を強化し、地域の平和・安定維持に共に尽力したい」と述べた。
「人民網日本語版」2012年1月19日