改革の過程で恐ろしいのは反対の声が上がることではなく、異議によって改革が頓挫することだ。現実の中ではこれは既得権益からくる抵抗であったり、制御不能に陥ることへの懸念であったり、「不安定の幻」に陥ることであったりする。一部では改革の「漸進性」は次第に「停滞」へ退化し、「積極的で穏当」は往々にして「穏当」過多の「積極」不足に変わる。ここ数年、一部の地方で改革が長いこと決まらず、一部の部門で改革を決めてもなかなか進まず、一部の分野で改革を進めてもなかなか突破口を開けないこともこれと関係する。
しかし「改革はリスクを伴うが、改革しなければ党は危険に直面する」のである。世界の大政党や大国の没落を見渡すと、その根本的原因の1つは、継ぎ接ぎを重ねるだけで、大なたを振るう気迫がなく、最終的に改革が停滞して袋小路に陥るというものである。
危機に陥るよりも、非難にさらされる方がましだ。改革しないことによる危機よりも、「完璧でない」改革の方がましだ。長期政権の大政党はなおさら常に、執政基盤が短期的行為によって損なわれることに警戒し、発展の方向性が一部の利益によって左右されることを阻止し、消極性と怠慢によって改革の時機を失することを極力回避し、当面の社会の発展と安定だけでなく、党と国の事業の長期安定をより考慮しなければならない。全く新たな改革の歴史的段階を前に、私心なく何ものも恐れずに取り組み、胡錦涛総書記の指示に従い「時機を逃さずに重要分野や要となる部分の改革を推し進め」「経済体制、政治体制、文化体制、社会体制の改革・革新を引き続き推し進め」なければならない。
「人民網日本語版」2012年2月24日