「非同盟、非対抗、第三国を対象としない」という原則を掲げるSCOは、加盟国間で内政干渉を行わず、対外干渉に反対する姿勢を貫いている。
NATOは冷戦終結後、国際社会の反対を顧みず、コソボやアフガニスタン、リビアなどの国・地域に対し軍事干渉を強行した。結局、こうした行動は、当事国・地域に平和や安定をもたらすことはなく、むしろ情勢不安や混乱を招く結果となった。
ポスト冷戦時代に目まぐるしく変化する地域情勢や次々と現れる新たな試練・脅威を背景に、SCOは国防・安保分野での協力を展開しており、テロ対策を目的とした二国間または多国間の合同軍事演習をすでに9回実施、テロリズム・民族分裂主義・宗教過激主義の効果的な抑制につながっている。同時に加盟国の軍隊間で、研修や国境防衛など幅広い分野における交流を行うことで、軍事面での相互信頼を深め、新たな試練・脅威への対抗力を向上させている。SCOが中央アジアの平和・安定・繁栄になくてはならない重要な貢献を行っていることは、誰の目にも明らかだ。(筆者 国際関係・軍事問題専門家 方振軍)
「人民網日本語版」2012年6月15日