国連持続可能な開発のための世界会議(リオ+20)中国準備委員会代表団は16日午後(現地時間)、リオデジャネイロで「中国の持続可能な開発の進展と国連持続可能な開発のための世界会議への期待」をテーマとする会合を開いた。準備委員会代表団第1副団長を務める馬朝旭外務次官補が今回の会議に中国の抱いている6つの期待について説明したほか、温家宝総理が会議に出席することを発表した。
リオ+20事務局長を務める沙祖康国連事務次長は式辞で「世界第2の経済大国である中国の持続可能な開発における経験や教訓は世界にとって重要な影響を与える。中国は人口が多く、自然環境上の制約が大きいうえ、他の発展途上国と同様に経済発展、社会発展、環境保護という3つの試練にも直面している。だが持続可能な開発の道における中国の成就は誰の目にも明らかだ」と述べた。
馬氏は「中国は今回の会議を強く重視しており、各国が政治的意思を強化して、1992年の環境と開発に関する国際連合会議と2002年の持続可能な開発に関する世界首脳会議での合意の全面的な実行を約束することを支持する。このため温首相が会議に出席し、重要談話を発表する」と表明した。
馬氏は「中国は関係各国と共に努力して、全面的、積極的、実務的な成果が上がるよう会議を促す」と指摘。会議への期待として次の6つを挙げた。
(1)「共通だが差異ある責任」の原則を守る。実践が証明するように、持続可能な開発分野の国際協力はこの原則を揺るがず堅持すれば進展するし、この原則に背けば継続困難となる。
(2)経済・社会発展と環境保護の均衡ある協調的な発展を統合的に計画する。持続可能な開発の3大柱は互いに支え合って成り立っており、どれか1つでもゆるがせにしてはならない。
(3)グリーン経済に大きな将来を切り開く。会議でグリーン経済分野の国際協力が推進され、途上国の懸念が的確に解決されることを希望する。
(4)持続可能な開発の制度整備を強化。この制度枠組みは経済発展、社会発展、環境保護の統合的計画、途上国の発言権と政策決定権の強化、資金・技術・能力開発面で途上国の抱える現実的困難の解決に資すると同時に、国連の指導的役割を十分に発揮するものであるべきだ。
(5)途上国への的確な支援。持続可能な開発において途上国は弱い立場にある。会議は行動志向の実務的姿勢で具体的な実施計画を策定し、途上国に資金を援助し、債務を減免し、技術を移転し、その能力建設を強化すべきだ。
(6)持続可能な開発の目標・プロセスの策定に着手する。会議では持続可能な開発の目標の指導的原則を明確にし、政府主導のプロセスを始動すべきだ。
「人民網日本語版」2012年6月18日