●民主党のダメージは大きい
廉副主任は、小沢氏の脱党は民主党にはダメージが大きいと指摘する。もともと外部には、小沢氏ら50人の民主党議員が「出奔」すれば、民主党の衆院での人数は半数を割り、どんな法案であれ、内閣不信任案の投票すら容易に通過できる。それは野田内閣にとって極めて危険なシグナルだ、との懸念があったという。だが、廉副主任は「小沢派には少なくとも100人から150人いるが、小沢氏に従って離党した議員は49人だけであり、人数としては予想したほど多くはない。現在、民主党の国会での議席は半数をやや超えているにすぎず、野田氏にとっては、何とか難関を突破したということになるだろう」と指摘する。
増税法案が衆院を通過したことは、自民党の協力との交換条件として、野田首相が衆院の早期解散を承諾する可能性があることを意味している。その時、政党の衆院での力の配分は再編成されるだろう。周副主任は、民主党内の分裂という現実について、こうした時機は決して民主党に有利ではないと強調。「一般的には、野田首相は年末までに国会を解散するかもしれない。余り長い時間引き延ばすことはできないだろう」。
●政権が突然揺るぐ恐れが