国家間に摩擦があるのは正常なことであり、それをいかに受け止め、処理するかが肝要なのだ。中日間の問題や摩擦は、まだ国交断絶や戦争のレベルには程遠い。すぐに解決できないのなら、いったん手放し、席について話し合うのが賢明な選択だ。双方共に慎重になり、事態の拡大や複雑化を招く言動を避け、解決可能な問題から解決していくべきだ。
虎の威を借りてはったりをきかせられるとの幻想を抱くべきではないと日本にご忠告する。同盟国を引き込んで威勢をつけ、中国に対して優勢に立ち、摩擦と溝の中で利益を得ようと企む。こうした考えは人に利用され、最終的には損をするのである。
米国にもご忠告する。時代は変わったのだから、少し頭を切り換えるべきだ。火に油を注ぐことで火中の栗を拾おうとするのは不名誉かつ不道徳であり、国家のイメージを損なう。大国として世界と地域の平和を促し、人類の進歩を促し、貧困を撲滅し、共通の安全保障の実現のために努力してこそ、世界から真に尊敬されるのだ。
もちろん中国は、これまでもめ事を恐れたことはない。武力を誇示すれば中国を尻込みさせられると考える者がいるのなら、それは大きな間違いだ。新中国成立当初は経済的に貧しく、文化的にも立ち後れていたが、軍用機も大砲も、あるいは原子爆弾も恐れなかった。いわんや今日の中国の国力は昔とは全く比較にならないのである。
中国人民は平和を大切にする。だがそれ以上に、いかなる挑発をも撃退するという断固たる決意を持っている。誰であろうと、武力による脅しや術策を弄して、中国人民の手中から寸土でも奪い去ろうなどと考えてはならない。
「人民網日本語版」2012年8月22日