たとえブッシュ政権が当時、抑え込みにより重点を置いた対中政策をとっていたとしても、そしてその政策を経済その他のレベルにまで拡大していたとしても、中国は平和的発展の道を歩み、着実に前進していただろうと断定できる。
対テロ戦争によって米国は中国との調整の強化を含め大国間関係を一段と重視せざるを得なくなり、この時から中米関係は一層の発展を遂げた。特に多くのレベルで安定した調整メカニズムを確立した。こうした新たな発展によって中米関係の前進の大勢は確固たるものとなり、両国が新しいタイプの大国間関係の確立を試みるための基礎も打ち固められた。これは双方の共同努力の結果であり、ウィンウィンの選択でもある。
イラク戦争の開始からすでに10年。米国は戦略のアジアシフトを進めている。中国周辺の情勢には頻繁に異変が生じ、南中国海や東中国海で紛争が顕在化している。東アジア情勢は最近、朝鮮の核実験によって緊張へ向かってもいる。中国外交の行方について外部は次々に憶測をしている。
中国外交を予測する鍵は、平和的発展の道を歩むという中国の揺るぎない意志を認識できるか否かにある。中国自らの戦略的選択が外部情勢の変化によって揺らぐことはあり得ない。中国はまた、平和的発展に影響を及ぼす障害を取り除くべく最大限の努力を尽くし、より積極的な姿勢で国際問題に参与し、責任ある大国としての役割を発揮するだろう。今日の中国は、平和的発展の道を堅守するための実力を一段と確かなものとしている。この基本点からそれれば、必ず誤った判断に至る。
「人民網日本語版」2013年2月18日