国際災害救援と人道主義援助
中国の武装力は政府の組織した国際災害救援と人道主義援助に積極的に参加し、関係被災国に対して救援物資や医療救助を提供し、専門救援隊を被災国に派遣して救援活動を行い、関係国の地雷撤去を援助し、救援・減災における国際交流を展開している。
2002年以来、人民解放軍はすでに国際緊急人道主義援助の任務を36回遂行し、27の被災国に総額12億5000万元以上の救援物資を運んだ。2001年以来、北京軍区工兵連隊の将兵、武装警察総病院の医療・看護人員、そして中国地震局の専門家で構成された中国国際救援隊は、すでに8回の国際災害救援行動に参加した。2010年以来、人民解放軍医療救援隊は前後3回ハイチ、パキスタンに赴いて国際人道主義医療救援の任務を遂行し、陸軍航空兵ヘリコプター救援隊はパキスタンに赴き協力して洪水・冠水災害とたたかった。
2011年3月、日本で巨大地震とそれに伴う津波が発生すると、中国国際救援隊は直ちに日本へ赴き、捜索・救助の任務に参加した。2011年7月、タイで深刻な洪水・冠水災害が発生すると、人民解放軍空軍は航空機4機を出動させ、中国国防部からタイ武装部隊へ援助した90余トンの洪水救援物資をバンコクへ輸送した。2011年9月、パキスタンで大規模な洪水災害が発生すると、人民解放軍空軍は航空機5機を出動させ、7000張りの災害救助用テントをカラチに送り届けた。また蘭州軍区は医療防疫救護隊を重度被災区クンリに派遣し、医療救援と衛生防疫の活動を展開した。
中国の武装力は発展途上国に対する医療サービスと援助を積極的に展開し、国際医療交流や協力の参加によって、各国との友情、相互信頼を深めた。2010―2011年、海軍の医療船「平和方舟(平和の箱舟)」号は前後してアジア・アフリカ5カ国とラテンアメリカ4カ国に赴き、「調和の使命」と名付けられた人道主義医療サービスの任務を遂行し、193日間にわたって4万2000海里を航行し、5万人近い人々に医療サービスを提供した。またここ数年来、人民解放軍医療隊は人道主義医療共同訓練への参加と結びつけて、ガボン、ペルー、インドネシアなどの国の民衆に医療サービスを積極的に提供した。
中国政府は地雷が引き起こす人道問題をきわめて重視しており、国際的な地雷除去支援活動を積極的に支持している。1999年以来、人民解放軍は地雷除去技術訓練班の開設、専門家の現場指導、地雷除去装備の援助などの方式を通じて、国の関係部門と歩調を合わせ、アジア、アフリカ、ラテンアメリカの40近い国々に地雷除去支援を提供し、各国の地雷除去技術者400余人を育成し、20余万平方メートルの面積の地雷除去を指導し、約6000万元相当の地雷除去器材を供与した。