「王毅外交部長(外相)の公用車に本日から国産の紅旗を採用しました」。外交部(外務省)公共外交弁公室の公式微博(ウェイボー、中国版ツイッター)アカウント「外交小霊通」に17日発表されたこの情報は、たちまち転載とコメントの嵐となった。すでに一汽紅旗は北京の倉庫に千台以上のH7を取りそろえており、今後各部・委員会(省庁)高官は公用車を徐々に紅旗H7に変更するとの情報がある。北京晩報が伝えた。
中国自動車工業協会の羅磊副事務局長は18日「政府の国産車調達はついに言葉から実行に変わった。これは全ての国産高級車の普及にとって好材料だ。この情報を受けて長城汽車、東安汽車、比亜迪の株価は軒並み2%以上上昇した」と指摘した。
■5月30日に紅旗H7が発売
「外交部長が乗っているのは紅旗H7だ。実は中央上層部が省・部級指導者の公用車への紅旗採用を提唱して以来、紅旗はすでに以前より頻繁に見られるようになり、最近はテレビCMでも紅旗H7をよく見る」と羅氏は指摘する。中国人は紅旗に多くの思い出がある。1960年代には中国の国家指導者が外国からの賓客をもてなす際に使われていた。国産車で最も歴史の長い紅旗は今年5月30日に北京でH7を正式に発売した。3000ccと2000ccの両排気量の5車種を揃え、価格は29万9800元から47万9800元。紅旗H7は「政府・ビジネス用高級車」として、ハイエンドセダン市場に全力で進出している。工業・情報化部(工業・情報化省)は昨年「2012年度党・政府機関公用車車種選択リスト」を公表し、一般から意見を募った。リストアップされた車種は全て国内ブランド車で、フォルクスワーゲン、トヨタ、ビュイックといった合弁ブランドもなければ、アウディ、BMW、ベンツといった高級ブランドもなかった。