中国政府系メディアがこのほど海軍初の原子力潜水艦部隊について立て続けに報道したことに、国内外は強く注目している。称賛する者もいれば、低く評価する者や勘ぐる者もいる。中国大陸部外の一部メディアは「中国が42年前に創設した海軍戦略原子力潜水艦部隊を大仰に公表するとは思いもよらなかった。これには深いレベルの『戦略的思考』があり、特定の国を念頭に置いたものだ」と余計な心配をし、「中国周辺海域で重大な事態が生じるかもしれない」との憶測さえ生まれている。(文:孟彦・国防部<国防省>国際伝播局副局長、周勇・同幹事。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
周知の通り、国家の海軍力の重要な構成要素である原子力潜水艦は、海軍の「背骨」と呼ぶことができる。中国はいかなる状況でも核兵器を先制使用せず、非核保有国・地域に対して核兵器を使用しないとの原則を一貫して堅持している。だが、原子力潜水艦の存在自体が戦略的抑止力であり、意図的に挑発し、ほしいままに平和を破壊する者たちに対する抑止力であることは隠す必要がない。
抑止力のためであり、それ以上に平和のためである。今回の中国原子力潜水艦の対外公表によって、世界の人々は生死の選択の中で忠誠心によって国家の主権を守る中国軍人の壮挙、流血と戦火の試練の中で世界平和を守るために中国軍人が払っている艱難辛苦の努力を目の当たりにした。そして大国の風格と軍事力への自信、世界平和に対する厳粛なコミットメントと責任がはっきりと示された。