アジア・欧州の新シルクロード、日本の主導は不可能

アジア・欧州の新シルクロード、日本の主導は不可能。 安倍晋三首相はこのほど、アジアとヨーロッパが接する地域の大国であるトルコを訪問し、国内外の世論から注目を集めた。世論の焦点は日本の原発技術の輸出に向けられているが、安倍首相は1年間にトルコを2回訪問しており、その目的が原発技術の協力を巡る協議に留まるはずがない…

タグ: シルクロード 日本 主導 

発信時間: 2013-11-11 16:48:05 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

次に、安倍首相の同構想は、歴史的・現実的な支柱がなく、提唱は容易だが実行に移すことは難しい。日本とイスタンブールの間には海の隔たりが存在し、陸路と連結できない。またトルコのユルドゥルム運輸相によると、この「新シルクロード」は鉄道により、アジア・ヨーロッパ間の重要な貿易動脈を結び付けなければならない。つまり「新シルクロード」はアジアと欧州を陸上で結ぶ貿易ルートであるが、日本は島国でアジア大陸と結びついていない。それにも関わらず、いかにしてアジアと欧州をつなぐ現代のシルクロードを主導するというのだろうか。

それから、安倍首相の同構想の根本的な目的は、中国の発展のけん制だ。これは中国の推進する「新シルクロード経済ベルト」の構想と本質的に異なっており、トルコ自身の戦略的構想からも外れている。

日本のトルコへの働きかけは、単なる「片思い」に過ぎない可能性がある。トルコの最大の外交目標はEUへの加盟だ。その道は険しいが、トルコはこの目標を諦めていない。今回のボスポラス海峡トンネル開通も、EUとの距離を近づけるためである。しかし日本はトルコを中国けん制の陣営に巻き込もうとしており、トルコの外交目標にもとるものだ。このまったく異なる考え方は、日本の意図を空振りに終わらせるだけだ。(筆者:厖中鵬 中国社会科学院日本研究所専門家)

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年11月12日

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