「改革の全面的深化における若干の重大な問題に関する中共中央の決定」は発表後、海外メディアの盛んな議論の的となった。世界の主要通信社はいずれも直ちにこのニュースを配信。主要メディアはいずれも大きな扱いで報道し、論評した。大きな反響を呼んだと言えよう。(文:華益文・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
それまで海外メディアは三中全会とそのコミュニケを注視し、全体的に肯定的な評価をしてきたが、一部メディアはコミュニケについて「言い回しが曖昧」「十分に具体的でない」「改革措置は慎重で予想を下回る」との認識を示し、さらには中国が具体的な改革措置を講じるのかどうかまで推測の対象とした。さらにごく一部のメディアはコミュニケの内容の一部だけを取り上げて勝手に解釈したり、いくつかの言葉について行き過ぎた解釈をしたり、特定の改革を取り上げて全体を当て推量したりした。
三中全会は早急な解決を要する重大な問題について検討した。コミュニケはその要点を取り上げ、改革の重点分野、方向性、目標、構想、原則を5000字で明らかにした。三中全会自体が、新たな改革について綱領的方針を定める意味合いが強く、方向性、指導性、戦略性を際立たせるものであり、具体的改革措置の各々について詳細に述べることはあり得ない。一部海外メディアがまだ「決定」を見ないうちから、矢も楯もたまらずに中国の改革について結論を出したのは、明らかにやや偏りのある、性急すぎる行動だった。
果たして、2万字の「決定」は15分野、60余りの改革課題を打ち出した。その多くが中国の改革過程における極めて困難な課題であり、「急」「難」「険」「重」という特徴を備える。これを受けて、少なからぬ海外メディアが中国の改革を見直し始め、今回の改革措置は「予想を上回る」との認識を示した。世界はこの「決定」に、新たな改革が「空前の規模かつ驚くほど広範」で、「大きな決意を持ち、勇敢な一歩」であることを目の当たりにした。多くの海外メディアは中国の発表した改革計画を「意気込みにあふれている」と表現し、実行されれば、中国に「天地を覆すような変化」をもたらすとの認識を示した。中国の今回の改革は「かけ声は大きいが、行動が伴わない」ものではなく、「かけ声が大きく、行動も伴う」もののようだ。