また中日関係には安全の「バルブ」がなく、双方は危機処理に向けた対話の枠組みと場を構築しておらず、危機を激化させている。米国は中日関係の安全のバルブになれると判断する専門家もいる。これは米国が、中日が最終的に衝突・戦争に向かうことを望まないためだ。しかし米国は実際には、中日関係を今日の状況に陥れた黒幕でもある。米国の真の目的は、中日に一定の対立と衝突を続けさせ、互いにけん制させることで、漁夫の利を得ることだ。米国の中日関係に対する打算は両面的で、双方の危機を緩和させる実質的な協力をしていない。
嫉妬と恐怖、そこから生まれる疑念と誤判断が衝突のエスカレートを招き、最終的に戦争を引き起こす重要な要素になる。嫉妬と疑念は現在、中日関係を支配している。しかし双方は、疑念と誤判断を減らすための対話・意思疎通の枠組みと場を持たない。これは中日関係をより危険にする原因だ。(筆者:鮑盛剛 カナダ在住の華人学者)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年12月17日