アジア近隣国を始めとする国際社会の警告を無視して、日本国首相の安倍晋三氏は頑として靖国神社を参拝し、過去1年間の執政に醜いピリオドを打った。(人民日報「鐘声」国際論評」)
亡霊参拝が何を意味するのか、日本の政治屋は腹ではよくわかっている。靖国神社には第2次大戦のA級戦犯14人の位牌が祀られている。まさに彼らが、アジアさらには世界の人々に空前の惨禍をもたらしたのだ。こうした戦犯にひれ伏して礼拝を捧げるのは、軍国主義の亡霊を呼び戻し、中国その他アジア諸国の人々の感情を荒々しく踏みにじるものであり、歴史の正義と人類の良識に対する公然たる挑戦であり、戦後国際秩序に対する公然たる蔑視である。
安倍氏は公然たる亡霊参拝によって、誤った歴史観を再び大いに露呈した。安倍氏は早くも第1次安倍政権時に閣議決定した政府答弁書で、慰安婦問題について「強制性を証明する証拠はない」として、慰安婦問題が国家犯罪であることを否認しようと企てた。2012年の自民党総裁選では、首相在任中に靖国神社を参拝できなかったことを痛恨の極みと述べた。今年4月23日には「侵略の定義は学界的にも国際的にも定まっていない」との謬論をぶち上げ、国際世論を騒然とさせた。今年9月25日には「もし皆様が私を右翼の軍国主義者とお呼びになりたいのであれば、どうぞそうお呼びいただきたい」とさらなる妄言を吐いた。このようにぬけぬけとずうずうしいことを言うとは、「右翼軍国主義」が人々から相手にされなくなるレッテルであることを安倍氏が全く顧みていないことをはっきりと示している。歴史問題において安倍氏は不行跡が多いと言える。
安倍氏の公然たる亡霊参拝は、日本社会のさらなる右傾化の最新の例証だ。侵略の歴史の清算が徹底的でなかったために、日本の軍国主義思想は極めてしぶとい生存力を保っている。近年、経済的低迷を大きな背景に、日本の政治屋は国家の前進の方向性に対する理性的な設計を欠き、ひたすら右翼勢力に迎合し、強化し、政治の世界における右翼過激勢力の急速な台頭を招いている。政界要人は「靖国参拝は日本の内政」との誤った発言を度々行い、侵略の歴史を否定し、美化し、A級戦犯の罪を否定している。軍拡の加速、自衛隊の昇格、海兵隊の創設、憲法改正の推進、秘密保護法の可決といったアジア太平洋地域の安全と安定を脅かす安倍内閣の一連の挑発行為は、国際社会とアジア諸国の強い警戒を招いた。