安倍首相の靖国神社参拝の論理

安倍首相の靖国神社参拝の論理。 日本の近現代史を少し知っている読者なら、靖国神社が決して普通の神社とは言えないことをご存じだろう。日本が近代に発動した戦争において、靖国神社は、日本の国家神道の一部として重要な役割を果たした…

タグ: 安倍 靖国神社 論理

発信時間: 2013-12-31 09:23:32 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

靖国神社参拝は、このような状況において押さえつけられた情緒の発露とも捉えられるし、日本を敗戦という枷から解き放ち、軍事的な勃興をもくろむ大国志向とも考えられる。また日本の国力が相対的に弱まっていることに対する焦りや困惑、中国や韓国との外交の行き詰まりに対する不満もうかがえる。

安倍首相は今回の参拝で互いに関連した「三位一体」のシステムに「敬意」を示した。国のために犠牲となったという「英霊」と戦没者遺族・右翼勢力、さらにここ一年の自らの政権の実績である。

安倍首相は参拝によって、大国志向と厳しい現実との溝によって生まれた日本の焦りとうっ憤を晴らそうとした。さらに「有言実行」の力強い政治家のイメージを固め、保守世論の支持を集め、政権の基盤を強化しようとした。

安倍首相の靖国参拝のこうした論理は説得力を持たず、人々の心配の種となっている。過去に侵略戦争を繰り返し、自らの地位に不満を持ち、軍事的な勃興を意図する日本に、世界はいかに直面すべきか。十全とは言えない論理に基づいて安倍首相が参拝断行という政治的リスクを冒したことは、戦後の国際秩序に挑戦を突き付け、国際的な道義と人類の良識に背くものであると同時に、東アジアにおける貴重な平和と協力のチャンスを損なう愚挙である。今回の参拝は、安倍政権さらには日本の国家イメージにとってマイナスがプラスをはるかに上回る行為となった。(文:張勇・中国社会科学院日本研究所中日関係研究センター秘書長)(編集MA)

 

「人民網日本語版」2013年12月31日

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