1月12日、北緯20度19分、東経115度09分の南中国海海域。今日北京時間5時09分(日本時間6時09分)、交通運輸部(交通運輸省)上海引き上げ局の胡建潜水員、管猛潜水員、董猛潜水員の乗るベルが水深300メートルの海底から母船の甲板上に帰還し、タンクとのドッキングを完了。潜水員3人はタンクに戻り休息に入った。郭傑総指揮官は潜水員3人が中国初の300メートル級(313.5メートル)の飽和潜水、海中作業を完了したことを宣言した。水深300メートルの海底に中国人が降り立ったのは初めて。これにより中国は水深300メートルの海底に人間が潜入する能力を備えるにいたった。新華網が伝えた。
母船「深潜号」の甲板上には潜水員の加圧、減圧に用いるタンクと潜水員を海底へ送り込むベルが設置。9日13時、潜水員6人がベルに入り加圧を開始した。11日24時、潜水員3人の乗るベルが海中に投入された。1時40分に胡建潜水員、2時22分に管猛潜水員、3時33分に董猛潜水員がベルから出て、海中作業を行った。4時29分、3人は作業を終えて相次いでベルに戻った。5時09分、3人はベルに乗って甲板上のタンクに無事に戻った。
郭傑総指揮官によると、深海は水圧が高いため、人間が潜ることは不可能だった。そこで科学者は、潜水員の体内各組織の体液中のガスを飽和状態にして高圧環境に適応する「飽和潜水」技術を発明した。これにより潜水員は高圧下に長期間留まって作業をすることが可能となった。
交通運輸部の王振亮救難・引き上げ局長によると、同部(同省)はすでに水深500メートルの飽和潜水作業技術の掌握を計画している。現在までに英国、米国、スイス、ノルウェー、フランス、ドイツ、日本、ロシアが水深400メートルの潜水技術を掌握。このうちフランスは600メートル以上の潜水に成功した。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年1月12日