1979年1月1日、中米両国は正式に国交を樹立した。その10数日前、中国共産党第11期中央委員会第3回全体会議で鄧小平氏が改革開放の実行を打ち出した。改革開放によって今日中国は世界の至る処で存在感を示している。私は妻と共に140カ国余りを訪問したが、中南米からアフリカ、アジアまで世界中で中国の存在を目にした。これこそ鄧小平氏の推し進めた開放――歴史ある中国文化を示し、発展の成果を他国と分かち合うことだろう。発展の道を模索する国々にとって、中国の非凡な経験は共に分かち合うことのできるものだ。(話:ジミー・カーター第39代米国大統領。インタビューと編集:温憲)
中国はかつて計画経済を実行し、非常に貧しい発展途上国だった。だが現在中国は地球上で最も開放的で、自由で、活力ある経済制度を備える国の1つだ。中国は発展途上のアフリカ諸国に対して「これが近年の私たちの発展の経験だ。共に分かち合おうではないか」と言うことができる。
米国と中国は確かに異なる。われわれは異なる歴史と文化を持ち、異なる環境問題、試練、チャンスを抱えている。われわれは地理的に異なり、近隣国や政治制度も異なる。私と鄧小平氏との共通認識の1つが、文化的障害を打破する必要があるというものだった。今日すでに20万人を超える中国人学生が米国の大学で学んでいる。私はこれを大変誇らしく思う。文化的違いを取り除き、両国が溝をより良く解決し、人類全体の幸福のために共に困難を克服するようにする一助となるからだ。カーターセンターと中国人民対外友好協会は米中関係に関する事業を立ち上げた。これはさらに両国交流の障害を取り除き、相互理解を深めるためのものだ。
昨年10月末、私や世界各地の指導者が南アフリカに集まった。次世代の最大の試練が地球温暖化である可能性が高いとの認識で人々は一致し、焦慮に駆られている。