中日関係が緊張を続け、日本との宣伝戦が激化する中、中国は記者に九・一八歴史博物館を開放した。その導火線は、両国の東中国海の島嶼を巡る主権問題だ。戦時の歴史問題で存在し続ける不一致は、上述した局面をさらに複雑にしている。
中国の国家メディアは報道の中で、侵略軍の犯したさまざまな暴行、例えば南京大虐殺などを強調することが多い。安倍首相はこのほど中韓両国を怒らせた。韓国もかつて日本に占領されたことがあり、安倍首相が日本の指導者としては7年ぶりに靖国神社を参拝したからだ。安倍首相は歴史を深く反省すると表明し、不戦の誓いについて触れたが、その参拝行為は中国と韓国から批判された。
同博物館は、安倍首相の外祖父にあたる岸信介の展示品を出しているが、これには異論も存在している。岸信介は偽満州国で3年間に渡り高官を務めていた。当初は戦争犯罪を問われていたが、東京の特別裁判所はこの訴追を取り消した。
岸信介の展示品には、「A級戦犯で、かつて偽満州国政府の産業部次長を歴任し、1957−1960年に日本の首相となった」と文字の説明がついていた。ある解説者は見学者に対して、「この高官は、安倍首相の外祖父だ」と説明した。同博物館の歴史学者である王建学氏は、「安倍首相の観念は、外祖父の影響を受けているようだ」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年1月23日