中国が空母を建造中という情報に対する、海外の反応は異なっている。西側の観測筋は、中国の空母の戦闘力は米国の最先端の空母に遠く及ばないとしている。しかし日本メディアは1月27日、中国の空母には弱点が存在するが、その独特な力を発揮できると分析した。中国の軍事専門家の劉江平氏は28日に環球時報に対して、「日本メディアは空母の象徴的な意義を誇張しており、その仮説は実情に合っていない」と指摘した。
日本の英字誌『ザ・ディプロマット』は、次のように報じた。
中国産空母の作用は心理的な面にあり、実際の使用の面にはない。各国は現在、すでに空母を撃沈する能力を持っており、高価な空母を建造・配備するのは常識にもとるように見える。空母はもはや主要の作戦ツールとは見なされておらず、某地域で軍事力を投入する際の、心理戦のツールとして用いられる。空母は戦闘機を延長した半永久的なプラットフォームではなく、脅威を与える格好の武器となっている。交戦中の双方は、実際の作戦によって対決する必要はないかもしれない。
中国が空母を発展させるのは、米・日・印などの大国の海軍を睨んだものではなく、空母を撃沈する能力のない国や地域を対象としている可能性の方が高い。空母の象徴性と心理的な価値、および空母を相手にすることで払わされる代価は、中国産空母の最良の傘になる。
劉氏は、「この記事の観点は全面的ではない。現代の戦争はすでに単一的な武器の対抗ではなくなっている。中国産空母は陸のミサイルと航空機の援護を受け、特定の環境内で最先端の空母に対抗できないわけではない。フォークランド戦争において、アルゼンチンは海と空の兵力を集中し、英国の空母に何度も攻撃を仕掛けた。これは小国が、大国の空母の出現により、為す術を失うわけではないことを裏付けている。日本メディアのこの判断は、空母の象徴的な意義を誇張しており、実際には『中国空母脅威論』の最新版である」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年2月10日