文=北京週報誌記者 繆暁陽
2月20日~26日、煙霧がまたも北京 天津河北省一帯143万平方キロの土地を覆った。21日、北京市は初めて大気重度汚染2級警報(オレンジ色警報)を出した。
3月3日、第12期全国政協第2回会議が北京で開幕した。当日、北京は再び煙霧に襲われた。(石剛撮影)
3月3日、全国人民政治協商会議(全国政協)第12期全体委員会第2回会議が北京で開幕した。当日、北京は再び煙霧に襲われた。「貧困への宣戦布告と同様に、断固として汚染に宣戦布告する必要がある」。5日、李克強国務院総理は第12期全国人民代表大会(全人代)第2回会議の開幕にあたり、こう述べた。
地域連携防止管理を推進
「煙霧対策は地域連携防止管理を強化しなければならない。大気は流動しており、汚染物質は地域を跨いで移動する。1都市での措置に頼っているだけでは、効果は上げられない」。全国政協委員気象局副局長の宇如聡氏は3月5日、本誌記者の取材を受けた際このように述べた。
全国政協委員宿泊先の昆泰酒店で本誌記者の取材を受ける全国政協委員 中国気象局副局長の宇如聡氏。(石剛撮影)
宇如聡氏の説明によれば、北京天津 河北省を例に取ると、山西地域の大気汚染物質が偏西南気流に乗って、太行山系中の洋河と桑干河に沿って北京 天津河北省一帯に移動しやすく、広範囲の地域性汚染を引き起こすという。2013年9月に国務院が発表した『大気汚染防止行動計画』は、北京 天津河北省、長江デルタ、珠江デルタなどの地域で、地域と省、市が連携した健全な大気重度汚染応急呼応体系構築の必要性を明確に指摘している。
全国政協委員天津師範大学校長の高玉葆氏は3月7日、記者の取材を受けた際、「北京 天津河北省の大気汚染防止地域連携防止管理を強化しなければならない」と述べた。高玉葆氏は、「国家レベルで環境影響評価地域協議メカニズム、共同の法執行、情報共有、重度汚染警報緊急措置などの取り組みを展開し、地域の統一モニタリング、統一監督管理、統一評価、統一協調を実現する必要がある。重度汚染が発生した場合、該当地域における迅速な応急対策を国家レベルで統一的に取りまとめる。地域を跨いだ応急訓練や研修を定期的に展開する」ことを提案している。