環境保護関連法律の改正を加速
「大気汚染をなくすには、法規を最適化しなければならない」。全国政協委員天津慶達投資集団有限責任公司董事長の孫太利氏はこう主張する。孫氏は、「中国の現行『大気汚染防止法』は2000年以来改正されていない。当時の法律は主に石炭や二酸化硫黄、煤塵の排出に対するもので、PM2.5に対する防止要求はない。早急に『大気汚染防止法』を改正し、現段階における大気汚染対策を推進すると同時に、関連法規の実行を牽引する必要がある」としている。
全国政協委員環境保護部汚染物質排出総量抑制司司長の劉炳江氏は、「西側先進国は200年余りの工業化を経ており、大気汚染に対する認識と防止策も段階を経てきた。一方中国は経済が急激に発展し、二酸化硫黄や光化学汚染物質、PM2.5などの汚染が短期間に集中して発生し、複合した形で起こった。従って、法改正の過程で、上述の問題を統一的に解決する必要がある。例えば、地域の連携防止管理や地域内各都市の産業配置調整を法律上に反映するべきだ」と指摘した。
北京国際飯店で行われた第12期全国政協第2回会議グループ討論会で発言する全国政協委員環境保護部副部長の呉暁青氏。(石剛撮影)
『中華人民共和国環境保護法』(以下『環保法』)改正の進展状況について、全国政協委員環境保護部副部長の呉暁青氏は次のように説明した。2011年、『環保法』の改正は第11期全人代の立法計画に盛り込まれた。2012年全人代常務委員会は『環保法』改正草案について第1回審議を行い、2013年に第2回、第3回審議を行った。
現在、環境保護部門は全人代常務委員会法制工作委員会と積極的に協力し、党の第18期三中全会決定とエコ文明建設関連理念に基づいて、第3回審議後の草案をさらに修正している。今回の改正は、「環境保護法を守らないほうがコストが安くすみ、法を守ったほうがコストが高くつく」という問題をいかに解決し、法に則った汚染防止対策と法に則った管理をいかに強化するかなどの面で、大きな飛躍的進展があるだろう。
呉暁青氏は、「新環境保護法は今年中に打ち出されるだろう。できるだけ早い打ち出しを望んでいる」と語った。
「北京週報日本語版」2014年3月14日