外交部(外務省)の秦剛報道官は15日の記者会見で、クリミアの住民投票問題に関する国連安保理の決議案について、次のように述べた。
国連安保理でのクリミアの住民投票問題に関する決議案の採決で、中国は棄権した。採決後、劉結一国連大使が中国側の立場を全面的に明らかにした。
中国はかねてより各国の主権と領土保全を尊重している。これは中国が常に堅持している基本的外交方針だ。われわれはまた、ウクライナ情勢には複雑な歴史的経緯と現実的要因があり、全面的な比較判断と考慮を踏まえた処理が必要だと考えている。中国は対抗的手法には賛成しない。安保理がこの時期に決議を採択するのは、各方面の対立を招き、情勢をさらに複雑にするだけであり、ウクライナの人々と国際社会の共通利益に合致しない。現在の情勢の下、中国は各方面に対して冷静さと自制を保ち、緊張の一層のエスカレートを避けるよう呼びかける。当面の急務は策を講じて政治的解決を促すことだ。
中国はウクライナ問題において一貫して公正で客観的な態度を堅持しており、引き続き和解と対話を促し、ウクライナ危機の政治的解決のために建設的な役割をさらに発揮する。われわれはすでに提案を行った。関係各方面からなる国際調整の枠組みを早急に設け、ウクライナ危機の政治的解決の道を探り、この間は各方面共に情勢をさらに悪化させる行動を取らないことが重点だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年3月17日