ホワイトハウスは現地時間24日、オバマ大統領が他の西側の指導者との協議を経て、ロシアのG8の一員としての資格を一時停止することを決定したことを発表した。これはG8からのロシアの「追放」と解釈されている。ロシアは1990年代にG8に加わったが、これは民主化の道を歩むロシアに対する西側の「褒賞」と見なされた。今やロシアが再びG8から追放され、G8がG7に逆戻りする。ロシアと西側の縁は終り、歴史は後戻りするようだ。
だがこれは歴史の輪廻ではない。G7はすでに世界のGDPの70%以上を占めた、かつてのG7ではない。ロシアも負債が山積みで西側の援助を請い求めていた、かつての「没落した旧家」ではない。G20が重要性でとうにG8を圧倒しているうえ、BRICSもある。G8は自らの吸引力が最低の時にロシアを「追放」したのであり、そのアクションは自信のあるスマートなものではなく、ロシアが全く平気な様子であることの方がかえって人目を引いている。
ロシアのいなくなったG7がさらに世界の舞台の脇に追いやられることは必至だ。G8におけるロシアの経済規模は小さいが、その加入は西側の「富裕国クラブ」の自己超越を代表していた。今回たもとを分かつことは、西側の中核国にとって「世界へ向かう」プロセスの失敗だ。
新興国の台頭によって、人類社会における西側世界の重みが次第に減るのは必至だ。例えばG7のGDPはすでに世界全体の50%以下に落ち込んでおり、今後の10年も下落し続ける。西側中心主義は厳しい試練に直面している。
だが西側の衰退は相対的なものに過ぎない。西側は幾重もの難題に直面しているが、その競争力と影響力は21世紀を通じて残るだろう。今日の西側は大量の機会を受け継いでおり、戦略において多くが潤沢だ。ただ西側は、いくつかの調整が不可避だ。