海外基地を設立することは、平和的勃興という国の戦略を変えることを意味しない。それは国益の延伸であり、国の戦略をより形で進めることにつながる。今回のマレーシア機捜索活動のような場合においても、装備であれ人的配備であれ、多くは軍が主役になっていることからも、その重要性が分かる。
海外基地の設立は、「中国脅威論」を煽るのではないかという懸念を抱く人もいるだろう。では反対に、中国の海外基地が存在しなかったこれまで、「中国脅威論」は消えてなくなっただろうか。本当の意味で「中国脅威論」が払拭されるのは、折りしも中国が真に勃興を果たしてからだろう。つまり、軍事大国となった中国に国際社会が慣れてからということだ。今日の国際社会になぜ「米国脅威論」が存在しないのかを考えたとき、その理由は明確に出る。
海外基地の立地選択については、筆者はパキスタンやスリランカ、イエメン、スーダンなどの対中友好国を選択肢として考慮すべきだと考える。成果を急がず、南中国海からインド洋、ひいてはアフリカへと一歩一歩基地のネットワークを広げればられれば理想的であろう。一部の国の偏見的な言論に惑わされることなく、着実に苦労を積み重ねれば、我が国の国益と国民の権益を確実に守ることにつながっていくだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年3月27日