フィリピン政府は2014年3月30日、中国政府は国際仲裁に加わらず、これを受け入れないという立場を顧みず、国連の常設仲裁裁判所にいわゆる訴状を一方的に提出した。フィリピン側はさらにメディアを利用し喧伝し、事実を歪曲し、法律を曲解し、中国を不当に批判している。中国政府は当然ながら、これを拒絶した。フィリピンの国際法を濫用し、中国に圧力を掛ける政治的陰謀が実現されることはない。
中国はなぜ仲裁を受けなかったのか
フィリピンは2013年1月22日に中国に対して、中比の南中国海の領土問題を巡り、国連海洋法条約に基づき中国を提訴すると伝えた。中国側はこれに対して、「両国の対立の中心となっているのは、南沙諸島の一部の島の領土主権問題、管轄海域の主張の重複である。領土主権問題は同条約の規定事項ではなく、同条約が解釈し適用される係争ではないため、同条約の紛争解決の強制手続きは適用されない」と指摘し続けてきた。中比の南中国海の一部の海域で、管轄海域の主張が重複している問題について、中国は同条約の締約国として、2006年に同条約の排除条項について、「海洋の境界線、歴史的権利などの係争を、同条約の紛争解決の強制手続きから排除する」とする声明を発表した。ゆえに中比間の領海などの問題について、フィリピンは中国の同意がなければ一方的に仲裁を求めることはできない。