中国国家主席、中央軍事委員会主席の習近平氏は9日、北京で米国防長官のヘーゲル氏と会談した。習主席は、中米両軍は衝突と対抗を回避し、互いに尊重し、ウィンウィンの関係を築く原則を貫くべきだと強調した。中国外交部の報道官は同日、米国に対して、香港内部の事務に対するいかなる形式の干渉も停止するよう促した。
ヘーゲル長官の就任から初となる訪中が10日に終了し、「非常に複雑」に見える中米関係は再び、注目を集める一対一の交流を終えた。「予想もできなかったほど率直で誠意ある物言い」、「両軍の高官が真っ向から対立するのは極めて稀」と評価されるように、中米両軍の高官は8日の会談で強硬な発言をした。多くの国際メディアは昨日も、中米の熾烈な駆け引きに対する驚きに包まれたままだった。多くの人が、中米のどちらが相手を懲らしめたのかと議論する中、中米関係が「落ち着いて話をする」から「言いたいことをすばりと言う」に移り変わりつつあることに気付いたアナリストもいる。
環球時報の取材に応じた中国人専門家は9日、「これは中米関係が平等と成熟に向かいつつあることを意味する」と語った。日本のアナリストは、「礼儀ある警告の裏側で、中国はヘーゲル長官に対して、中国の核心的利益は尊重されるべきという明確な情報を発した」と指摘した。
中国の国際問題専門家は、香港紙・南華早報に対して、「困難な過程ではあったが、双方は問題を回避しなかった。これは何も問題がないふりをするよりは良い」と述べた。香港紙・明報は、「中央軍事委員会の範長龍副主席による真っ向からの批判に対して、ヘーゲル長官は心の備えをしていなかったはずだ。これはヘーゲル長官がハワイや東京で中国の心象を害する発言をしたためであり、また中国軍がヘーゲル長官に中国初の空母の視察を認めたことが、ネット上で疑問視されたためでもある。中国側は強硬な姿勢を示す必要があった」と分析した。