中国国務院の李克強総理が5月4日から11日にかけ、エチオピア・ナイジェリア・アンゴラ・ケニアのアフリカ4カ国を公式訪問する。また、5月5日にはアフリカ連合(AU)本部を訪問するほか、8日にはナイジェリアの首都アブジャで開催される第24回世界経済フォーラム(WEF)アフリカ会議に出席する。中国新聞網が伝えた。
李総理がアフリカを訪問するのは就任後初となる。今回の訪問は、昨年3月の習近平主席のアフリカ訪問に続く、中国の新指導者による2度目のアフリカ訪問となり、中国にとってアフリカがどれだけ重要な意義を持っているかが伺える。
元中国政府アフリカ事務特別代表の劉貴今氏は、李総理の今回の4カ国訪問について、次のように分析した。
▽エチオピア
エチオピアはアフリカ東部の重要な国であり、AU本部の所在地でもある。中国とは長い友好の歴史を持ち、周恩来・陳毅の両氏が新中国の指導者として初めてアフリカを訪問した際もエチオピアを訪問した。中国政府の援助で建設された約11万平方メートルのAU会議センターもエチオピアにある。まさに中国・アフリカ協力を象徴するこの場所で李総理は演説を行い、中国とアフリカの友好の歴史および未来の協力の見通しについて説明する。
▽ナイジェリア
ナイジェリアはアフリカ西部の重要な国であり、アフリカで最も人口が多い国でもある。近年は経済発展が著しく、WEFアフリカ会議も行われる。李総理は同会議で初めて演説を行い、中国の対アフリカ経済貿易協力や、経済政策について語る。
▽アンゴラ
アンゴラはアフリカ南部に位置し、2002年の内戦終結以降、復興・再建が進んでいる。現在、10万―20万人の中国人がアンゴラでインフラ建設やビジネスなどに従事している。2010年には当時国家副主席だった習近平氏がアンゴラを訪れており、このことは両国関係の発展にとって重大な意義を持つ。