軍事専門家の宋忠平氏は、「リムパックの演習場所には、ハワイ沖と米国西海岸沖が選ばれた。中国海軍にとっては不慣れな海域であり、中国の軍艦の性能、兵士の訓練水準を調べる絶好の機会だ。中国は初参加にも関わらず、主力戦艦の052C駆逐艦、054A護衛艦を派遣する。これは軍が訓練を通じて、米国などの海軍の先進的な訓練方法を学び、中国海軍の訓練水準を高めようとしていることを意味する」と語った。
宋氏は、「リムパックは、従来の安全と新しい安全に分かれる。従来の安全には、武器を使用した作戦の訓練が含まれ、米国は日本などの同盟国しか参加させない。米国がこれに中国を参加させることはなく、近距離での観察も許さない。中国は新しい安全に含まれる対テロ作戦、海賊取締、人道主義に基づく救助などに参加する。これには海の『遮断網』の構築、シージャックの被害にあった船の救助や乗船後の検査などが含まれる」と述べた。
ネットユーザーは、米国が演習の場を借りて、中国軍の周波数、レーダー、武器の性能といった重要なデータを収集することを懸念している。宋氏は、「中国軍は演習中に機密を維持し、米国の軍艦の重要なデータも中国に対して機密にされる。しかし全体的に見て、米国が中国をリムパックに招待したのは、軍事透明化を図る善意によるものだ。中国が先進的な軍艦を派遣するのも、この透明化に対する善意ある反応だ。米国、さらには日本の海軍と比べ、中国海軍の作戦・訓練・後方補給能力は劣っており、謙虚かつ善意を持って学習し、この差を狭める必要がある」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年6月9日