劉教授は、「しかし多国間主義に、暴力的な多国間主義という別の種類が派生した。米国を中心とするNATOによる軍事攻撃は、暴力的な多国間主義である。暴力的な多国間主義が横行している時期・場所には戦乱があり、戦争が勃発すれば平和な未来が失われる。これと対照的なのが、平和的な多国間主義だ。平和な多国間主義が中心的地位を占める時期は、平和的な発展を実現できる。APEC、WTO、国連、六カ国協議、10プラス1、10プラス3などがそうだ。これは武力により主権国に服従を強いるのではなく、共同の安全と協力を求めるものだ。持続可能な安全を実現するため、平和的な多国間主義を提唱し、暴力的な多国間主義に反対するべきだ」と述べた。
劉教授は、「中国は積極的に多国間主義に加入している。中国が加入している多国間主義のメカニズムは、すべて平和的な多国間主義だ。これは中国の平和的かつ自主的な外交方針がもたらした必然的な結果だ。中国は主権国を攻撃する軍事集団に一度も加入したことがない。中国の外交の経験と実践を通じ、理論レベルに格上げ、いかに持続可能な安全を実現するかに関する理念と方針を、世界が共に認識できるよう促すべきだ」と提案した。