4年間で5度目の訪日となるフィリピンのアキノ大統領は6月24日、安倍晋三首相と会談した。日本メディアの報道によると、比日両国は中国が力により一方的に現状を変えようとしていることを批判し、南中国海問題の安保協力を強化することで一致した。日本はまた、フィリピンが南中国海の係争を巡り国際海洋法裁判所に国際仲裁を求めたことを支持し、かつフィリピンに10隻の巡視船を提供すると表明した。
中国の南中国海に関する権利の主張には、歴史的・法的な根拠がある。中国は一貫して、平和的な手段により関連国との領土主権・海洋権益問題に関する主張を処理するため努力しており、国際社会にも広く知られている。比日両国は経済促進の原動力を追加せず、貿易発展のために活路を見出すのでもなく、ぐるになり南中国海問題で最大公約数を模索している。ぐるになった両国は、自己中心的かつ危険なゲームを楽しんでいると言わざるを得ない。
中国には「見利忘義」(利を見て義を忘れる)という言葉がある。これはアキノ大統領に最もふさわしい言葉だ。アキノ大統領は会談後の記者会見で、「安倍首相の憲法解釈見直しによる集団的自衛権の解禁という提案に、フィリピンは賛成を表明する」と述べた。
南中国海問題で味方を集め中国に対抗し、日本の経済的・軍事的な援助を受けるため、アキノ大統領はフィリピンが日本の侵略を受けた歴史を顧みず、国民、特にフィリピンの慰安婦組織の強い反対を顧みず、戦後の秩序を打破しようとする日本の右翼勢力と結びつこうとしている。日本の侵略の美化、慰安婦に対する暴行の否定という恥知らずの行為に反対しないばかりか、「正常な国」に戻るという野心に支持を表明した。