また鳩山氏は、「むしろ価値観の違う国同士が、いかに協力し合うかということが外交の要諦。日本はもっと価値観の異なる国々とも協力関係を結んでいくという方向を目指すべきだ」と述べた。
清華大学国際関係学院副院長の劉江永氏は本誌の取材を受けた際、次のように指摘した。「安倍首相の『地球儀外交』は世界的に中国を封じ込め、中国と対立するというものだ。今、世界でこのような考えを持っているのは米国だけ。もちろん、米国は中国との間に新たな大国関係を構築しようともしている。冷戦期、中米が国交を樹立していなかった頃、米国も中国を含む社会主義国を封じ込めようとしたが、失敗した。旧ソ連もかつて中国の周辺で包囲網を作ったが、これも失敗に終わった。今、日本は3番目の挑戦者となった。二大超大国も失敗した上、ましてや今の中国も当時の中国とは違う。従って、日本の中国包囲外交策が成功することはあり得ない」。
劉江永氏は、「また日本以外の国々も中国との間にそれぞれ国益があり、いっせいに日本側について中国と対立することはないだろう。それはおそらく彼らの国益に適わない」と述べ、「安倍首相の『地球儀外交』は中国にさまざまな角度から面倒事をもたらすだろう。だが、この外交戦略は必ず失敗すると思う」と強調した。
6月21日、本誌の取材を受ける劉江永 清華大学国際関係学院副院長。(繆暁陽/撮影)