戦後日本の繁栄を支えた平和憲法も最近、ノーベル平和賞の候補という敬意を払われる憲法になっている。安倍政権は改憲ではなく、一方的に憲法解釈の見直しを発表した。安倍首相が今回の閣議決定後、自衛隊法や武力攻撃事態法など個別の法律を改訂すれば、戦争と武力の放棄を基盤とする平和憲法も形骸化するだろう。
連立政権の力により、憲法を無効化するという点も一致している。ヒトラーは1933年の選挙で、608議席のうち203議席を占めて最大政党となったが、改憲の最低基準を満たさなかった。自民党は2012年の衆院選、2013年の参院選で大勝を収めたが、3分の2という改憲の最低基準を満たさなかった。ゆえにこの二人の指導者は、連立政権の力による憲法の無効化を選択した。