「心神」の実証技術には限界あり 精神的な鼓舞が目的か
公開された画像では、日本は「心神」を見せると同時に、カギとなる部位(降着装置、インテーク、エンジン)にはぼかし処理を施している。
日本防衛省の予算報告によると、「心神」は、高機動性レーダーステルス航空機の関連技術の試験に用いられるもので、実証機であり、原型機ではない。だが分析によると、「心神」の降着装置の収納部分はステルス処理が劣っており、コックピットのキャノピーは旧型訓練機の製品を援用しており、インテイクの設計も普通で、弾倉もなく、実証できる技術は限られている。
第一に、「心神」の総体設計は、小型・中型戦闘機を基本としており、意外なことに2人乗りの設計がなされている。2人乗りのコックピットは占有する空間が大きく、戦闘機の全体的な空気力学設計とレーザー反射断面積に影響する。もしもこのような設計の戦闘機を原型機にすれば、合理性を欠いていると言わざるを得ない。
第二に、「心神」の全体的なサイズを見ても、内部に弾倉を装置する空間がない。画面上の人と比べると、インテイクから後部の降着装置までの距離は3m未満と見られるが、このような大きさでは通常の空対空ミサイルを設置することはできない。「心神」の機首のレーダーの配置からも、レーダーに充てられた空間は小さく、大功率のレーダー設備を設けることもできない。
第三に、「心神」の工法。建造現場の生産画面から見ると、「心神」は翼身融合一体化の総体成型技術は取っておらず、翼は単独で組み立てる方式を取っている。工法の面でも精密さを欠いた印象がある。
「環球軍事」によると、日本は第3世代機ですでに、ステルス機の全体の設計経験を欠いており、日本のステルス機開発はすでに時代遅れとなっている。「心神」がメディアで鳴り物入りで取り上げられているのは、「日本製ステルス機」の出現によって人々を鼓舞し、中国の軍事技術と国力が自国を上回りつつあることへの日本社会の焦燥感を打ち消そうとするものとも考えられる。
「心神」は正確には第5世代ステルス機ではなく、第5世代ステルス機の技術実証機である。中国の「J-20」や「J-31」などすでに原型機の試験飛行段階に入った新世代戦闘機との単純な比較はできない。だが「心神」の出現を軽視すべきではない。日本は、米国の「F-35」を導入すると同時に、強力な空中兵器によって東アジアの覇権を握ろうとする野心を捨ててはいない。日本メディアが言うように、安倍政権の姿勢は防衛から進攻へと転換しつつあり、中国はこれに対する警戒を怠ってはならない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年7月23日