しかし全体的に見て、パワーバランスは米国の方に傾いている。米国は早くから、公海で英国に代わる「世界の警察」になっている。米国の10の空母打撃群は世界の海域の巡航を続けており、国際秩序を破壊しようとする者に脅威を与えている。各空母打撃群の火力は、他国の陸海空軍の戦闘力を上回るほどだ。
米国は今後も中国に対する圧倒的な軍事力を維持するだろう。中国の毎年の国防予算は約2000億ドルまで拡大しているが、未だに米国の約3分の1ほどだ。しかしDF-21Dは、米国のミサイル迎撃システムに対抗する次世代ミサイルの開発という、中国政府の全体的な発展目標に合致している。DF-21Dの性能が中国の宣伝通りならば、中国は事実上有利な立場になった可能性がある。
世界が核戦争により崩壊するのを防ぐため、中国はDF-21Dに核弾頭ではなく普通の弾頭を搭載するかもしれない。しかし中国がDF-21Dで米国の空母打撃群を攻撃しようとした場合、米国の指揮官は12分内の時間でこれを知り得るだろうか?DF-21Dが通常の弾頭を搭載し、これにより公海で活動中の米国の空母を撃沈した場合、米国はどのように対応するだろうか?
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年8月29日