「ドイツ人の誰もが自分を振り返り、過去の行いや過ちを反省しなければいけない。これは苦しいことだが、ドイツの歴史に向き合うというやり方は正しい。後の世代に同じ失敗を繰り返させてはいけない」
―――ドイツのメルケル首相
7月8日、中国を訪問中のドイツのメルケル首相は清華大学で演説を行なった。テーマは「持続可能な発展」だったが、メルケル首相は日本の集団的自衛権の行使容認に関する質問をはぐらかさなかった。彼女は、「北京で日本政府に対してあれこれ話してはいけない。いずれ面と向って話し合うことになるだろう」と述べ、ドイツの状況を紹介した。
メルケル首相は、「ドイツの第二次世界大戦後の反省も苦しい過程だった。歴史ははっきりしており、関係をなかったことになどできない。ドイツ人の誰もが自分を振り返り、過去の行いや過ちを反省しなければいけない。これは苦しいことである」とした上で、「ドイツの歴史に向き合うというやり方は正しい。後の世代に同じ失敗を繰り返させてはいけない」と強調した。
これだけ反省しても、メルケル首相は、「ドイツのユダヤ人組織の前には今も警察官が立っている。ユダヤ人が襲撃されるのを防ぐためである。これは恥ずかしいこと。一部の人は大勢と異なるが、常に立ち上がり、少数の人の権利を守らなければいけない」と述べた。