5日午前、中国の第12期全国人民代表大会第3回会議(全人代)が人民大会堂で開幕した。今回の大会で、習近平主席が昨年12月に江蘇省を視察した際に打ち出した新たなスローガン「4つの全面」に基づく議論を進めていくと見られる。習主席の政治理念を代表すると見られるこのスローガンは、日本メディアの関心を集めている。
ロイター日本語版は、「4つの全面は、1)ややゆとりのある社会の建設、2)改革の推進、3)法の支配の強化、4)党の綱紀粛正を『全面的に』進めていく方針を掲げている」と、「4つの全面」の内容を明らかにし、「中国は3月に開催される全国人民代表大会を前に、共産党機関紙・人民日報が1面で論説を掲載したり、国営テレビや共産党傘下の報道機関が取り上げるなどし、その推進に力を入れ始めた」と背景を紹介した。
5日付けの『東京新聞』は、「中国が新スローガンを推進 『4つの全面』党規約視野に」というテーマで、「(『4つの全面』は) 毛沢東主席や鄧小平氏ら歴代政権の最高指導者が掲げた思想・理論と同じく、中国の将来を左右する党の重要な行動指針となり、いずれ党規約に盛り込まれる可能性が高い」と予測した。
5日付けの『毎日新聞』は、「江沢民、胡錦濤両氏は国家主席だった頃、それぞれ『三つの代表』『科学的発展観』などの政治理念を掲げた。これと同じく、『4つの全面』も今後、党の重要な行動指針になるとみられ、今回の全人代ではこの新スローガンを土台に政策決定が図られる」と伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年3月5日