宇宙・国防工業を担当するロゴージン副首相の訪中は、両国の宇宙分野での協力に焦点を合わせたものとなった。ロゴージン副首相は汪副総理との会談後、メディアに対し、ワイドボディ旅客機やヘリコプター、ナビゲーションシステムなどの面での中露協力の進展をアピールした。
ロシア側の企業は、ワイドボディ旅客機の協力にはまだ長年にわたる準備が必要だとの見方を示している。だがロゴージン副総理によると、ヘリコプター共同生産プロジェクトについては「最後の問題」で合意が達成され、最終合意書が5月に締結される見込みとなった。ロシアメディアの報道によると、このヘリコプターは、最大のヘリコプターである「Mi-26」を超えるものとなる。
ロゴージン副首相は、このプロジェクトに中国側は「高い関心」を示しており、ロシアは「主要な投資者」としてプロジェクトに参加するとしている。
このほかロゴージン副首相は、中国のナビゲーションシステム「北斗」とロシアのナビゲーションシステム「グロナス」に必要な設備の共同生産にも意欲を示している。
中国は、軌道上の衛星数では世界2位に躍進しているが、ナビゲーションシステムはまだ発展段階にある。ロゴージン副首相は、米国の全地球測位システム(GPS)とEUのガリレオ衛星測位システムがNATO各国でナビゲーションを提供できるなら、ロシアと中国の両国もナビゲーションシステムでの積極的な協力の可能性を持っていると指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年5月6日