中露合同の海上軍事演習が本日開幕した。演習エリアは日本海。中露は25隻の艦艇、15機の固定翼機、8機の艦載ヘリ、400人の陸戦隊員を投入する。テーマは「航路の共同防衛、共同上陸行動」。中露が日本海で上陸訓練を実施するのはこれが初めてであり、中国海軍の艦隊が同海域で演習を実施するのもこれが初めてだ。環球網が伝えた。
世界の合同演習が近年頻繁化しており、全体的に軍事外交の活発化を反映している。しかしながらアジア太平洋では、微妙な含意と解釈が強まっている。誰が誰と協力し誰に対抗するかといった憶測が注目を集めている。
アジアでは本当に複雑な駆け引きが生じているのだろうか。政府は正式に否定しているが、これを信じて疑わない民間人が増加を続けている。
中露は今回の日本海の合同演習について、第三者に向けられたものではないと宣言している。アジア太平洋の主要国のうち、中国はおそらく最も積極的にこのような声明を発表している。
米日同盟が公然の事実となっており、かつ米日は一部の合同演習の高圧的な姿勢を隠そうともしていない。これは中露の合同演習が、米日に「真っ向から対立する」ものとする憶測を呼んでいる。
これらの正しいように見える関係を整理するためには、もう一つの重要な事実に目を向けなければならない。それは中露が米日ほど緊密に連携していないということだ。中国とロシアは同盟関係ではなく、伝統的な意義の同盟を結ぶ意向を持っていない。中露の海軍は完全にそれぞれ独立しており、米国主導の米日同盟とは異なっている。そのため中露がいかに合同演習を実施しようとも、互いの連携性は米日同盟の水準に達しない。戦略的にも、戦術的にもおそらくそうだ。
中米は理想的とは言いがたい大国関係を維持しており、さまざまな分野の協力を続けている。米露の対立も冷戦時代の程度にはほど遠く、米日双方も複雑な態度を示している。米国のもう一つの同盟国である韓国は、ある程度の「中立」を目指している。ゆえにこの地域で米日もしくは米日韓VS中露もしくは中露朝という、明確な軍事構造が形成されるという考えは、経験に基づく想像にすぎない。