習近平国家主席は米国の4日間に渡る国事訪問を順調に終了した。中米双方は各分野で49項目の重要な共通認識を形成し、うち約20項目は金融・貿易協力に関するものとなった。これは相互尊重、協力・ウィンウィンの中米新型大国関係により、双方の経済協力がより開放的・実務的になることを示している。
国際金融体制の安定化に尽力
中米双方は、国際金融機関の設立以来の、世界の成長、所得増、貧困撲滅、金融の安定維持に対する重大な貢献を確認・重視した。双方はその資金力の向上、ガバナンスの改革、効果・効率の向上により、世界銀行、アジア開発銀行、アフリカ開発銀行、米州開発銀行を強化していくことを決めた。
中国が中心になり設立準備を進めているアジアインフラ投資銀行(AIIB)は、1944年にブレトン・ウッズ体制が構築されてからの最大の脅威とされている。米国はAIIBへの加入を拒否し続けている。英フィナンシャル・タイムズ紙は、「米国の最新の意思表示は、米国が米中の駆け引きにおけるこの一章にピリオドを打ち、世界の経済の舞台で正常な関係を回復させたことを示した」と報じた。
また米国は2010年のクォータ及びガバナンスの改革案を早急に実行に移すことを約束し、クォータの分配で活力あふれる新興市場及び発展途上国に傾斜していくことで、IMF加盟国の世界経済における相対的な比重をより良く反映することを再確認した。
中米投資協定の交渉を力強く推進
中米両国の首脳は、現在進行中の中米投資協定(BIT)の交渉が手にした進展を前向きに評価している。両国は交渉を力強く推進し、作業を加速し、ウィンウィンの高水準投資協定を締結することで合意した。
中米投資協定が締結されれば、中米の市場進出条件がさらに緩和され、より開放的・透明な市場ルールが制定され、より大きな投資の空間と成長の潜在力が引き出される。