中国と欧州の接近は態勢の赴くところ、人心の向かうところだ。世界の大勢は壮大であり、平和、発展、協力、ウィンウィンが遮ることのできない時代の潮流となっている。中国の数十年来の急速で平和的な発展は、「中国の道」の科学性と正確性を十分に証明した。様々な困難や試練に遭遇しようとも、平和的発展、総合国力のたゆまぬ高まりという中国の大勢が逆転することはない。まさにこの点を認識したからこそ、欧州も疑念、懸念から次第に中国の発展と強大化を受け入れるようになり、中国の発展がもたらすチャンスを熱意をもって受け入れ始めたのだ。現在欧州は数々の試練に遭遇し、経済回復が依然脆弱で、ユーロの構造的問題が未解決で、社会不満が生じ、様々な極右・極左勢力が台頭し、安全上の困難が際立ち、ウクライナ危機や難民危機がEUの伝統的な政治・安全秩序に衝撃を与えている。重圧の下、EUは前進する他になく、経済・政治・社会・外交理念の深い転換・調整過程にあり、かつてないほど対外協力を必要としている。中国は活力に溢れる発展途上の大国として、経済・社会発展でも気候変動対策でも、欧州の極めて重要な協力パートナーとなることができる。中国にとってEUは最大の輸出市場、最大の技術導入元であり、将来は中国経済のモデル転換と高度化の力強い協力パートナーにもなる。国際通貨制度改革、気候変動対策などの分野でも、中国と欧州は多くの関心を共有する。
中国外交が「欧州の時」に入ったのが時勢と条件が整ったことによる必然的なものであることは明らかであり、中国・欧州関係が日増しに成熟していることの現れだ。上層部交流は中国・欧州双方が溝を解消し、相互理解を強化し、各分野の協力を強化するうえで重要だ。中国・欧州協力は双方の利益に合致し、世界の平和と安定にもプラスだ。これはすでに双方の共通認識となっている。今後、双方が互いに信頼し、理解し合い、溝を適切に管理しさえすれば、中国と欧州は一層の「欧州の時」と「中国の時」を迎える。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年10月29日