複数のテロリストが11月13日、パリで同時多発テロを起こした。132人が死亡し、世界を震撼させた。
有名なフランス問題専門家、香港紙・文匯報の元パリ駐在記者の鄭若麟氏は、「今回のテロ事件の発生は、フランスの情報・警察当局の業務のミスを露呈した。その根本的な原因は、フランスの近年の国内外政策のミスと関連している」と分析した。
仏情報当局に重大ミス
鄭氏は今回のテロ事件について、「スタッド・ド・フランス競技場付近の爆発事件は、明らかに陽動作戦だ。オランド大統領が競技場内にいたからで、テロリストが中に攻め込める可能性はほとんどなかった。フランスの警察当局の注意力を引きつけることが、その狙いだった。テロリストはバタクラン劇場を主なターゲットとした」と述べた。
鄭氏は、「これほど大規模かつ組織的なテロ活動に対して、フランスの情報当局は事前に手がかりをつかむことができなかった。これは彼らの重大なミスだと言わざるをえない」と指摘した。
今年の一連のテロ事件は、フランス警察当局の人員不足を露呈した。鄭氏は、「シャルリー・エブド襲撃事件の主犯は、警察当局の監視リストに入っていた。しかし警察当局は人員不足により監視を諦め、事件発生の原因の一つになった」と分析した。