ケリー氏の献花、日本の歴史問題の免罪符にならず

ケリー氏の献花、日本の歴史問題の免罪符にならず。

タグ: ケリー G7 歴史問題

発信時間: 2016-04-14 13:13:24 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本は広島で開かれた、主要7カ国(G7)外相会合の成果に満足しているようだ。

このG7サミットの地ならしをする外相会合は、核軍縮と朝鮮を批判する内容を盛り込んだ「広島宣言」を発表し、かつ日本側が事前に強調していた東中国海・南中国海問題についても、名指しこそは避けたが中国を批判した。より大きな成果は、G7外相が日本側の手配に従い、広島平和記念公園を訪問し、原爆慰霊碑に献花したことだ。

米日は戦後、世界で最も重要な同盟関係を結んだが、広島と長崎の原爆投下についてはしこりが残っている。日本は数十年に渡り、自国を原爆被害者とする宣伝を強化し、自国を第二次大戦の最大の被害国であると印象づけている。日本と米国、さらには全世界において、「米国は当時の原爆投下について謝罪するべきか」という与論の傾向が形成された。

歴代の米国政府は、当然ながらいわゆる謝罪という歴史の重荷を背負おうとしていない。しかし戦後米国の世界戦略の調整により、米国は同盟国の日本の行為を黙認し、放任している。米国は日本による広島の平和祈念式典の開催を認めた。しかし米政府高官はこの式典への出席を避けており、ましてや謝罪など口にしていない。戦後65周年になり、米国の駐日大使がようやく祈念式典に出席した。

ケリー国務長官が広島の平和記念館を訪れ、慰霊碑に献花したことは、戦後71年のもう一つの重大な変化となった。これは、象徴的な意味合いが強い。まず、米日は朝鮮の核の脅威に対して、現実的な行動に出た。ケリー長官は外交ショーにより、米日が朝鮮の核兵器に断固反対し、核保有を認めないという姿勢を示した。次に、米日同盟関係の深化を印象づけ、米日両国が過去を棚上げにし未来を見据えることを証明した。それから、G7サミットの会期中にオバマ大統領が被爆地を訪問するための地ならしをし、日米および世界の与論に探りを入れた。

日本は世界で唯一の被爆国であり、日本政府と国民が核兵器の痛みを忘れられないのは、客観的に見て理解できる。彼らは世界で再び原爆が投下されることがないよう願っており、尊重に値する。非核化は日本人ばかりではなく、人類の願いだ。特に朝鮮の核兵器が、北東アジアの地政学的脅威となっている現在ならばなおさらだ。

しかし日本は原爆問題の因果関係を転倒させるべきではない。日本の原爆の痛みは、日本軍国主義がアジア諸国を侵略し、太平洋戦争を発動したことの代価だ。分かりやすく言えば、日本は悪の侵略という原因を作り、原爆という悪の結果を受け入れなければならなかった。歴史の過ちと論理は非常に明らかであり、歳月が流れてもこの事実を曖昧にすることはできない。日本が米国に原爆の謝罪を求めるならば、まず侵略の歴史を認め、アジア諸国に率直かつ徹底的に謝罪するべきだ。日本の米国への謝罪要求はやり過ぎであり、アジアの被害国に心から謝罪するのが日本の本分である。

日本は歴史問題の取捨選択が巧みだ。この国は原爆の痛みを心に刻み、自国がアジア諸国にもたらした痛みを忘れている。日本は現実的な利益を巡る駆け引きが巧みで、世界で最も強い米国と同盟を結び、米国の利益と自国を結びつけ、米国を利用し自らを歴史の被害者とし、自国が犯した歴史の罪をすすごうとしている。しかし韓国紙『中央日報』の中国語版が12日に掲載した社説が指摘した通り、ケリー長官の広島訪問が日帝の免罪符になることはない。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年4月14日

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