米CNNの情報によると、米国のカーター国防長官は今週のアジア歴訪中、フィリピンの基地を視察する。これには中国の南沙諸島から約160キロしか離れていない基地も含まれる。軍事専門家の滕建群氏は、中国中央テレビのインタビューに応じた際に、「米軍はこの基地で橋頭堡を建設し、南中国海への干渉を含む軍事活動の準備を整えようとしている」と述べた。
カーター氏のフィリピン基地視察が、中国の最近の同海域における活動に対してどのような情報を発信するかという質問に対して、米国防総省の高官は「米国は同地域の平和と安定の維持に力を尽くすという情報を発信する」と答えた。
軍事専門家の尹卓氏は、「中米両軍の交流が、カーター氏の中国訪問延期により、重大な影響を受けることはない。訪問の時期は公表されておらず、調整中だからだ。またカーター氏は今年中に中国を再訪する意向を示しており、訪問する時期が中米の軍事交流に影響を及ぼすことはない」と指摘した。
カーター氏のフィリピン基地視察には、どのような戦略的狙いがあるのだろうか?尹氏は、「まずフィリピンや日本などの同盟国に対して、米国は南中国海への干渉を続けるという情報を発信する。現地での駐留、演習への参加、武器販売などは、南中国海問題への干渉の重要な部分だ。次に、中国に実力を見せつける。米国は南中国海問題をめぐり、マフィアのボスのように武力誇示を続けており、力のある者が発言権を握るように振舞っている」と話した。
滕氏は、「カーター氏が視察するパラワン島の基地は、南中国海に近く、南沙諸島の最も近い島から160キロ余り離れている。米軍はこの基地で橋頭堡を建設し、南中国海への干渉を含む軍事活動の準備を整えようとしている。カーター氏の同基地視察は、米比間の軍事協力、特に軍事基地使用の面で、密接な関係を持つことを示す」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年4月15日