フランスの武器販売はアジア太平洋情勢に大きく影響する

フランスの武器販売はアジア太平洋情勢に大きく影響する。

タグ: フランス 武器販売 アジア太平洋

発信時間: 2016-05-14 09:48:28 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

フランスのヴァルス首相がオーストラリアを訪問した5月初旬、仏豪両国は、大型の武器販売契約を正式に発表した。フランスはオーストラリアに12隻の次世代潜水艦を提供し、その総額は340億ユーロに達する。その規模は、「世紀の契約」とも称することができるものだ。今年年初、フランスのオランド大統領がインドを訪問した際、仏印両国も、大型の武器販売契約を宣言した。フランスはインドに36機の戦闘機「ラファール」を提供し、その総額は83億ユーロに達した。フランスが短期間にアジア太平洋地域で2件の大型の武器販売契約を獲得したことは注目に値する。武器弾薬は一般の商品とは違う。武器弾薬の販売は、関連地域の安全保障を必然的に刺激することとなる。フランスによるオーストラリアとインドへの相次ぐ戦艦と戦闘機の輸出がアジア太平洋地域に与える影響は、国際世論の強い関心を呼ばずにはいられない。(文:沈孝泉・新華社世界問題研究センター研究員)

報道によると、フランスの国有船舶製造会社(DCNS)がオーストラリアに提供する次世代潜水艦は、4700トンの「シュフラン」級原子力潜水艦を改造した4500トンの通常動力版で、「ショートフィン・バラクーダ」と名付けられている。この型の潜水艦は、最新のポンプジェット推進系統を採用しており、スクリュー推進よりも騒音が小さく、ステルス性が高い。新潜水艦は2027年から引き渡しと運用が始まり、オーストラリア軍で現在就役している「コリンズ」級潜水艦を代替することとなる。「コリンズ」級潜水艦の排水量は3300トンにすぎない。オーストラリア海軍に配備される潜水艦隻数も現在の6隻から12隻に増やされる。また新潜水艦の情報作戦系統は米国の企業が提供するとされる。

オーストラリアによる巨額を投じた新型潜水艦などの軍事装備の購入は、地域の情勢に対する同国政府の判断の結果である。オーストラリアは今年2月に発表した国防白書で、2020年以降は世界の約半数の潜水艦がインド洋と太平洋の海域で活動することになると予測している。そのためオーストラリアの新型潜水艦は、インド洋から太平洋までの広大な海域の安全に重大な影響をもたらすこととなる。新型潜水艦の続航距離の長さと騒音の低さは、この海域に対するオーストラリアの監視能力を大幅に高める。

ある論評によると、オーストラリアとフランスの間のこの協力は「中国のけん制という意味がある」。『日本経済新聞』は、「南中国海から太平洋やインド洋に抜けようとする中国軍艦をけん制するため、インドネシアのスンダ海峡など周辺の要衝に潜水艦を配置することが想定されている」としている。またある論評は、「潜水艦をいっきに12隻に増やしたオーストラリアは、米国の西太平洋戦略を支える予備勢力となる可能性がある」としている。

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