タイの有名国際問題専門家、南中国海問題を長期的に研究しているタンマサート大学教授は本紙独占インタビューに応じた際に、次のように述べた。
中国は国際法の権利に基づき、フィリピンが南中国海の係争について一方的に申し立てたいわゆる「仲裁」に参与せず、受け入れないと発表している。そのため仲裁の結果がどうあれ、中国に対しては無効だ。
多くの歴史資料によって、中国が最も早く南中国海の諸島を発見し、命名し、開発・経営していることが証明されている。また中国は最も早くかつ持続的に、南中国海の諸島に対して主権と管轄権を行使しており、歴史的に関連国が異議を唱えたことはない。フィリピンは近年、国益目当てで南中国海の話題を絶えず喧伝している。
フィリピンは1970年代まで、南中国海の領土・海洋権益に関する主張をしていなかった。1982年に国連海洋法条約が採択されると、同条約を口実に関連する領土・海洋権益を主張し、排他的経済水域の面積拡大を目論み、かつその他のASEAN諸国から支持を得ようとしている。しかしフィリピンの地域問題における一貫した態度とやり方により、この手法はASEAN内部で支持されていない。
中国は南中国海問題について長期的に、平和的な手段により南中国海の係争を解決し、各国と協力し共同開発することを促すという立場を貫いてきた。また中国は南中国海地域の航行の自由を常に尊重している。これらの措置は南中国海問題の平和的解決に寄与する。
米国などの域外国の介入により、南中国海問題は事実上、より複雑化している。
中国は長期的に、ASEANとの関係の発展に力を尽くしてきた。中国はASEAN諸国と、南中国海問題をめぐり意思疎通を強化しており、ASEAN諸国への重視を示している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年6月15日