中国の内陸部・成都の青白江口岸からは、欧州向けの革靴、マグカップ、電子部品、発電設備を満載した列車が出ている。その目的地は、9800キロ以上離れたポーランド第二の都市ウッチだ。これこそが「蓉欧快鉄」であり、中国から欧州に最もスムーズに到達する鉄道貨物定期便だ。ポーランドのドゥダ大統領はさまざまな場において、一帯一路の建設への参与に期待感を示し、「一帯一路の建設には歴史的意義がある。これはポーランドの重要なチャンスで、積極的に参与したい」と発言している。
中東欧大陸に目を向けると、セルビアの発電所の1期プロジェクトが竣工しており、2期プロジェクトも融資契約に署名済みだ。ハンガリー〜セルビア鉄道、マケドニアの2本の高速道路、ボスニア・ヘルツェゴビナの火力発電所などのプロジェクトが建設中だ。アドリア海、バルト海、黒海の港湾による「三海港区協力」も検討されている。条件を備える港湾は、産業集約区を共同建設することになる。「16+1協力(中東欧16カ国と中国)」、一帯一路の建設、各国の発展戦略の連結において、中国と中東欧の協力範囲(産業現代化、省エネ・環境保護、交通・物流、インフラなど)が拡大し、プロジェクト数が増え続けている。
16+1協力は、中国・EU包括的・戦略的パートナーシップの重要な構成部分、有益な補完として、中国・欧州の平和・成長・改革・文明という4大パートナーシップの構築に向け貢献できる。中国と中東欧諸国は近年、協力関係を強化する際に、常に「欧州」という大きな枠組みを念頭に置いていた。中国と中東欧の協力を、中国・欧州関係の全体的な発展の重要な構成部分とし、EU加盟国と約束した協力については欧州の枠組み内で行っていた。EU加盟国以外との協力も、欧州一体化を促進する。