南中国海仲裁裁判所、その経緯を整理する

南中国海仲裁裁判所、その経緯を整理する。

タグ: 南中国海 仲裁裁判所

発信時間: 2016-07-14 13:23:33 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

フィリピンのアキノ政権が一方的に申し立てた、南中国海仲裁案のいわゆる仲裁結果が12日、発表された。これは中国によって「最初から最後まで法律の衣を被った政治的茶番劇」と批判された。南中国海仲裁案仲裁裁判所の経緯を整理すると、中国側が「政治的茶番劇」と批判するのも無理はないことが分かる。

国際的な法廷にあらず

国連は13日に公式ウェイボーを使い、オランダ・ハーグ平和宮にある国際司法裁判所が国連の主な司法機関であり、平和宮の別の「入居者」である常設仲裁裁判所は国連とは何の関係もないことを強調した。

南中国海仲裁案のいわゆる裁決結果が12日に発表されると、多くの人は裁決がオランダ・ハーグで下されたことから、南中国海仲裁裁判所が国際司法裁判所に属する「国際的な法廷」と勘違いした。実際には国連が説明しているように、南中国海仲裁裁判所と国際司法裁判所の間には何の関係もない。

南中国海仲裁裁判所と常設仲裁裁判所の関連性も低い。1899年に創設された常設仲裁裁判所には「裁判所」という三文字があるが、真の常設裁判所ではなく、紛争解決にサービスを提供する国際組織だ。中国を含む100以上の加盟国がある。

フィリピンのアキノ政権は2013年1月、中比の南中国海の係争をめぐり一方的に仲裁を申し立てた。時の国際海洋法裁判所長、日本国籍の柳井俊二氏がフィリピン側の申し立ての受け入れを決定した。5人からなる南中国海仲裁裁判所が同年6月、中国側の強い反対を顧みず設置された。その後、常設仲裁裁判所が本件の事務局として選ばれた。

中国の劉振民外交副部長は13日の記者会見で、「常設仲裁裁判所は南中国海仲裁案の事務を担当し、仲裁裁判所は法廷審問で常設仲裁裁判所のホールを使用した。両者の関係はそれだけだ」と述べた。南中国海仲裁裁判所と国際司法裁判所に何の関係もないことは明らかだ。常設仲裁裁判所は仲裁に行政サービスを提供するだけであり、南中国海仲裁裁判所は絶対に国際裁判所ではない。

観点を変えた専門家

南中国海仲裁裁判所のいわゆる裁決結果によると、その仲裁人はガーナ、フランス、ポーランド、オランダ、ドイツの出身者だ。

海洋法に詳しい中国海洋法学会の黄碩琳副会長は中国新聞社のインタビューに応じた際に、「仲裁に参与した5人には、国際海洋法裁判所の裁判官と元裁判官が含まれるが、うち4人が欧州出身だ。1人のガーナ国籍の裁判官も欧州に長期滞在している。彼らは南中国海の実情とアジアの複雑な地政学を理解していない。さらに深刻なのは、12日に発表されたいわゆる裁決結果が、これらの専門家が持っていた観点と逆転したことだ」と述べた。

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